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【コラム2-6】問題解決へ一歩踏み出す要素分析 whatツリー

本コラムは転換期を迎える現代のビジネスパーソンのために「考える」をテーマにしたトピックを毎月お届けしています。

前回はロジックツリーについて、概要と目的ごとの種類をご紹介しました。

【コラム2-5】ビジネスのあらゆるシーンで活用できるフレームワーク、ロジックツリー

今回はその中でも要素分析に使用するwhatツリーについて。これは物事の要素をツリー上に分解していき、構成する要素を網羅的に把握できるロジックツリーでした。

上記の例では、「顧客数」の要素の下にそれぞれ「新規の顧客数」と「既存の顧客数」という階層をつくることができますね。もしくは、実店舗の売上と通販の売上をそれぞれの商品別売上に分解していくこともできます。

こうして要素を分解しながら整理することで問題の箇所を特定しやすくし、またツリーの階層ごとに要素の粒度が明らかになることで問題の大きさを特定するのにも役立ちます。これは、原因の追求や解決策の立案に先立った問題解決プロセスの第一歩です。

「売上が落ちている」といった漠然とした問題意識ではなく、まずwhatツリーで要素分析を行い、「売上を減少させている要素は具体的に何か?」を把握するところからスタートしましょう。

また、whatツリーは数ある選択肢を網羅的に把握するためにも活用できます。

例えば、あなたは「インターネット広告」と言われたときに何を思い浮かべるでしょうか? バナー広告や SNS広告、最近では動画広告も身近になりました。しかし、それだけではありません。

代表的なものは以下の種類が挙げられます。

  • リスティング広告
  • メール広告
  • バナー広告
  • アフィリエイト広告
  • SNS広告
  • 動画広告

ここで、リスティング広告とは「検索連動型」と「コンテンツ連動型」を包括したものです。よって、whatツリーで整理すると次のようになります。他の広告手法についても、さらに細かいビジネスシーンにおいて意思決定が迫られている時だけでなく、「習得したいフレームワークをカテゴリごとにwhatツリー化してみる」といった身近な事例でも日々訓練することが可能でしょう。

whatツリーとMECE

ロジックツリーの作成においてMECEであることに気をつけるのは前回も述べた通りです。特にwhatツリーでは正しく階層ごとに要素が分解されていれば、おのずとMECEな分類になっているはずです。

抜けている要素はないか?重複はしていないか?ツリーの階層ごとに粒度が揃っているか?といったようにMECEであることを意識してツリーをブラッシュアップしていきましょう。検討する前に一度すべての構成要素を洗い出すことで、今まで自分が把握していなかった構成要素にも気づくことができます。

ロジックツリーを作成する際、階層が深まるごとに内容はより具体化していきます。

二刀流の選手として話題の大谷翔平選手がメディアで脚光を浴びた際、高校時代に作成した「目標達成シート」を紹介している報道を見た方も多いのではないでしょうか。ここで使われている手法はマンダラチャートとも呼ばれますが、まさにwhatツリーと同じく要素を洗い出して階層構造を明らかにする「機能分析表(Diamond Mandara Matrix:DMM)」です。

whatツリーの活用は問題の大きさを把握できるというメリットだけでなく、問題を細分化して解決へ向けて着手しやすくするという一面もあります。

ただ漠然と「売上を増やさなくてはいけない」と思っても何をどうしていいのかわかりませんが、まずwhatツリーで要素を分析することで対策を練られる程度に問題を小さく切り分けし、原因となる要素の特定をすることができるでしょう。

この後に役立つのが、問題の根本原因を探る「whyツリー」と問題解決を立案する「howツリー」です。次回はそれぞれについてより詳しくご紹介していきます。